バックパック1つで野営に行くために知っておくべきこととは

野営をもっと気軽に楽しむためには、毎回移動で苦労することがないよう、荷物をコンパクトにまとめる必要があります。

パッキングを工夫すれば荷物量はバックパック1つに抑えられ、野営の難易度は大きく下げることができます。

  • 余計な荷物を入れないために知っておくべきこと
  • 荷物をバックパックに詰めるときの順番とコツ
  • かさばりやすい寝具や衣服に使える工夫

ここでは上記3つのポイントを中心に、バックパック1つだけで野営に行く方法を紹介します。

バックパックで野営に行く際に知っておくべきこと

自然ならではの地形を楽しむ野営は、身軽な状態で現地まで移動できるよう、可能な限り荷物量を抑えることが重要です。
バックパックひとつの荷物で過ごせるよう、持ち込むキャンプ道具を見直してみましょう。

まずは、バックパックの身軽な状態で野営に行くために、あらかじめ知っておきたいポイントを4つ紹介します。

熱源は1種類に絞り、関係ない道具を持っていかない

熱源

野営用の熱源は、1種類のみで十分です。
焚き火を楽しむ予定がある場合は、バーナーなどその他の熱源を用意しなくとも問題ありません。

「どうしても焚き火だけでは心許ない」という方は、軽量かつコンパクトに持ち運べる固形燃料を検討しましょう。

また、野営地の環境や天候に応じて、バーナーや固形燃料のみ使うことも荷物を減らすコツです。

食材は途中で買わず、なるべく下準備をして持っていく

野営地付近までの荷物を軽減させるために、食材は途中のスーパーやコンビニで入手しようと考える方は多いのではないでしょうか。

荷物量の軽減を優先するなら、食材は必要な分のみをあらかじめ用意しておくことをおすすめします。
現地調達すると購入した分をすべて使い切るとは限らないうえ、調理器具やパッケージの分、荷物とゴミが増えてしまいます。

事前に必要な分を家で下準備しておくと、余計な調理器具やパッケージで荷物がかさばることがありません。

また、調理にかける時間を短縮できる分、野営地でゆったりとしたひとときを楽しめるメリットにもつながります。

クッカーは複数の用途で使えるものを選ぶ

クッカー

荷物の空きスペースを確保するためには、調理器具の数を減らすことも意識したいところです。

たとえば飯ごうひとつあれば、大抵のクッカーや食器の代用ができます。
炊飯の他に湯を沸かしたり、蓋を皿代わりにしたりと、さまざまな使い道があります。

飯ごうに限定する必要はなく、ひとつのクッカーを複数の調理方法で活用することが重要です。

食材を持ち運ぶ容器も、工夫次第で荷物を減らすことができるポイントです。

ジッパーつきの食品保存袋なら、余分な空気を抜いて持ち運べるうえ、使った後は複数枚を折りたたんで1枚の袋の中にまとめて収納できます。
また、ごみ袋など別の用途に活用することもできます。

肉や冷凍できる野菜は、あらかじめ保存袋ごと冷凍してから持ち運べば、春や秋冬程度なら保冷剤代わりにもなるでしょう。

持っていって使わなかったものをキャンプ道具から外していく

野営は、トラブル発生時に備えて食材や水を多めに持っていくことが大切ですが、用意しすぎないよう注意しなくてはなりません。

身軽な装備で野営するためには、使う可能性の低いキャンプ道具を荷物から除外していくことも重要です。

前回や前々回など、これまでのキャンプや野営で使わなかったものは、思い切って荷物から外してしまいましょう。
最低限の防災対策グッズは残しつつも、「使うかもしれない」程度のキャンプ道具は、可能な限り持ち運ばないことをおすすめします。

また、中には「必須ではないものの、持っていきたいもの」もあるのではないでしょうか。
必須ではないものはひとまず脇に置いておき、最終的に荷物に余裕があればいくつか持っていく程度に留めてください。

バックパックのパッキングをする際に注意すること

パッキング

必要な荷物と不要な荷物の仕分けが終わったら、次はいよいよパッキングです。

バックパックの正しいパッキング方法を知っていると、道中の持ち運びが楽になり、現地でも各キャンプ道具をスムーズに出し入れできるようになります。

正しくパッキングするためのポイントは、次の3つです。

テント内でしか使わないものはバックパックの下部へ

パッキングするときの順番は、使用頻度やシーンを基準にしましょう。

テント内でしか使わないものは現地に着くまで取り出すことがないため、バックパックの下部に入れます。
ただし荷物が多い場合、寝具はバックパックの上部に取り付けることもあるため、最終的には荷物の総量で判断しましょう。

他にも使用頻度が少ないものや、現地以外では使わないものなどを優先的に詰めていきます。

迷ったキャンプ道具は、使うタイミングから逆算してみると、バックパックに詰める順番が整理できます。

着替えや防寒グッズは防水性の高いスタッフサックに収納

山間部は天候が変化しやすいため、着替えや防寒グッズは濡れないよう対策してからバックパックへ詰めてください。

着替えや防寒グッズの収納におすすめのキャンプ道具が、防水性に優れたスタッフサックです。
スタッフサックは形状もサイズも複数展開されているため、荷物を小分けにしたいときにも便利です。

開口部が広く使い勝手の良いスタッフサックは、着替えや防寒グッズ収納以外の用途でも活用できます。

コンプレッションバッグ・カラビナなどを活用する

寝具や衣類のようにかさばりやすいものは、コンプレッションバッグやカラビナなどでより持ち運びやすくするのもおすすめです。

コンプレッションバッグの活用方法

コンプレッションバッグとは中身を圧縮して持ち運べる収納袋のことで、圧縮スタッフバッグとも呼ばれています。

寝具の場合、購入時に付属する保存袋でもある程度の圧縮ができます。
より圧縮してバックパックの空きスペースを増やしたい方は、コンプレッションバッグの利用を検討しても良いでしょう。

注意点は、圧縮でスペースを空けても、荷物の重量は減らないことです。
場合によっては厚手で丈夫なコンプレッションバッグを使う分、重量を感じやすくなる可能性があります。

カラビナの活用方法

カラビナを用意すれば、バックパックの外側にも荷物を取り付けることができます。

バックパックのループ部分にカラビナをかけ、ガイロープやボトルをぶら下げると、整理された状態で持ち運べます。
カラビナがないときは、ゴムロープでもバックパックの外側にキャンプ道具を取り付けられます。

「UIAA(国際山岳連盟)」もしくは「CE(ヨーロッパ)」のマークが刻印された、強度のあるカラビナを選んでおくと、万が一のトラブル時に安心して活用できるでしょう。

最後まで使うものはポケットに入れておこう

キャンプ道具の中には、撤収時まで使う軍手や、道中も水分補給するためのボトルのように、最後まで使うものもあります。

最後まで使うものは、いつでも素早く取り出せる場所に収納しておきましょう。
カラビナでバックパックの外側に取り付ける他、外側のポケットやポーチに収納しておく方法もおすすめです。

バックパック本体に複数のポケットや仕切りがある場合は、用途や使用頻度ごとにグループ分けして各ポケットに収納する方法もあります。

まとめ

野営をスマートに楽しむためには、荷物量を最小限に抑えることが重要です。

荷物をバックパックに詰める順番や容器を変えるだけでも、持ち運びやすさは大きく変化します。
今回紹介した工夫も参考に、バックパック1つで野営を楽しめるよう、自分に合ったパッキング方法を見つけてみてください。

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