【初心者向け】キャンプ椅子の選び方とおすすめ商品を紹介

真冬や雨天時を除くと、キャンプでは日中のほとんどを外で過ごします。

焚火の前でリラックスしたり調理や食事したりするとき、あると便利なのがキャンプ用の椅子です。

この記事では、キャンプ時に活躍する椅子の種類や選ぶときのポイントを紹介します。

キャンプ用の椅子は5種類

キャンプに椅子は必須ではありません。

しかし焚火や調理をしたり、リラックスしたりするときなど、椅子がないと不便に感じるシーンは多くあげられます。

現地で丸太を削ってブッシュクラフト体験を楽しみたい方や、あらかじめ家具やテントが用意されているグランピング施設を利用する方以外は、椅子を荷物に加えることをおすすめします。

キャンプなどのアウトドアで使用されている椅子は、大きく分けて下記の5種類です。

・ハイチェア
・ローチェア
・スツール
・ベンチ
・リクライニング

それぞれの特徴とメリットを紹介します。

ハイチェア

ハイチェアは、座面高(地面から座面までの高さ)が40cm以上ある椅子のことです。

一般的なデスクやダイニングチェアも含めて、理想的な椅子の座面高は、身長に対して4分の1程度の高さとされています。
たとえば身長170cmの方の場合、42.5cm前後が理想です。

ハイチェアは理想的な座面高に近い商品が多く、座ったときに違和感を覚えにくいのが魅力です。

背もたれがあり、自宅のリビングテーブルや作業机などの椅子と同じ感覚で使えるため、過ごしやすいメリットがあります。

高さ80cm以上のテーブルと合わせやすく、立ったり座ったりしやすいのが特徴です。

ローチェア

ローチェアは、その名のとおり座面高がハイチェアよりも若干低く作られている椅子です。

座面高は30cm程度で、高さ40cm程度のテーブルと合わせれば自宅のソファセットのように使用できます。

イメージとしては、旅館などで見かけることの多い脚付き座椅子が、ちょうど30cm前後の座面高に仕上げられています。
高い背もたれに体を預けるよりも、足をゆったり伸ばしてくつろぐほうが好きな方向けの椅子です。

ローチェアの魅力は、使用できる場面が幅広いことです。
屋外での使用はもちろん、全高が低いのでテント内でも使いやすいメリットがあります。

スツール

スツールは、背もたれがないタイプの椅子です。
座面高の種類は幅広く、20cm~40cm程度のものが多く販売されています。

スツールのメリットは、背もたれがない分コンパクトで持ち運びやすいことです。
単独で手軽な椅子として使用する他、ハイチェアと組み合わせて足置き(オットマン)代わりに使用するのもおすすめです。

携行性の高さは、運動会などキャンプ以外の場でも使いやすい魅力があります。

ベンチ

大人数でのキャンプに役立つのが、ベンチです。

ひとりがけ用の椅子を2つ並べた程度の大きさがあり、2~3人で座れます。

座面高の種類も多く、20cm~40cmのタイプが多く販売されています。

隣り合って座れるので、食事のサポートが必要な小さい子ども連れのファミリーキャンプにもおすすめです。

中には親子での使用を前提とした、幅がコンパクトな1.5人用のベンチも販売されています。

複数人で使用するのも良し、ひとりでゆったりと座ったり横になったりするのも良し、と幅広い使い方ができるのがベンチの魅力です。

スツールのようにシンプルな作りのタイプや、背もたれ・ひじ掛け付きタイプなど複数の種類があり、用途に合わせて選べます。

リクライニング

リクライニングは、背もたれを倒して使用できるタイプです。
座面高は20cm~40cm程度のものが多く、通常はハイチェアやローチェアのように使用できます。

ハイチェアやローチェアでもくつろげますが、一方で、長時間同じ体勢でしか座れない点に窮屈さを感じる人も多いのではないでしょうか。

リクライニングなら、背もたれの角度を変えられる分、ハイチェアやローチェア以上にゆったりくつろげるメリットがあります。

注意点は、リクライニング時のバランスを取るための構造となっている分、収納サイズが大きめになることです。
一般的な家具よりも手軽に持ち運べるため、キャンプ以外に自宅で使用する人もいます。

キャンプ用椅子の選び方

人によっては、焚火をじっくりと眺めたり仲間と談笑したりと椅子を長時間使う場合もあります。
快適に過ごすためには、自分に合った椅子を選ぶことも大切です。

価格やデザインなどで決めると、長時間の使用で腰を痛めたり、使い勝手が悪く活用できる場面が限られたりします。

ここでは、キャンプ用の椅子を選ぶときのポイントを4つ紹介します。

納サイズで選ぶ

1つ目のポイントは、収納サイズです。
キャンプ用椅子を収納方法で分けると、収束式と組み立て式の2種類あります。

・収束式:広げるだけで椅子の形になる
・組み立て式:パーツを組み立てて椅子を作る

収束式は、たとえば三脚タイプの椅子などがあげられます。

束ねている脚を広げると、先端に取り付けられた座面となる布部分が張り、椅子として使用できるようになる仕組みです。
背もたれつきのタイプもあり、初心者でも設置・撤収しやすいメリットがあります。

ただし手軽に設置できる分、特定の姿勢で座らないとフレーム部分が体に当たる商品も多いため、座面で自由に体勢を変えたい方には収束タイプは向いていません。

組み立て式は、パーツを組み立てて椅子の形にするタイプです。

撤収時はパーツを分解できるので、仕上がりサイズが大きくても収納時はコンパクトになります。

ただし、商品によっては組み立て時に力やコツが求められる場合もあるため、初心者の方が購入するときは注意が必要です。

どちらも収束したり分解したりできるので、タイプ別で選ぶよりも実際の商品ごとの収納サイズをチェックしましょう。

椅子そのものの収納サイズに加えて、車などの収納場所や、普段の保管場所のスペースも意識して選ぶことがポイントです。

椅子の素材で選ぶ

2つ目は、椅子の素材に注目して選ぶことです。

椅子は、座面とフレームを組み合わせて作られています。
素材で選ぶときは、座面とフレームの両方を見て自分に合ったものを選ぶことが大切です。

座面の素材

座面の素材は、主にポリエステル・コットン・メッシュの3種類があげられます。

それぞれ特徴が異なるため、用途ごとに最適な素材は異なります。

ポリエステルは撥水性が高く、汚れが落ちやすいメリットがある一方で、火に弱いので焚火シーン向きとはいえません。

コットンは燃えにくく焚火シーンで使いやすい一方、重さがあります。
ポリエステルより吸水性が良い分、メンテナンスを誤るとカビが生じやすい点にも注意しましょう。

メッシュは通気性が良く、濡れても乾きやすいのが特徴です。
カビの心配が少ないメリットはありつつも、メッシュ穴にホコリがたまりやすいため、メンテナンスが面倒な場合があります。

フレームの素材

フレームの素材は、木・ステンレス・アルミ・カーボンの4種類が主流です。

木はナチュラルでぬくもりがあり、質感的にも景色になじみやすい魅力があります。

ステンレスは頑丈で壊れにくいメリットがある一方で、錆に弱いため、使用後はしっかりと対策することが大切です。

木もステンレスも重さがあるため、購入時は持ち運び時のネックにならないか慎重に検討しましょう。

重量が気になる方に人気の素材が、アルミです。
軽量なうえコンパクトな商品が多く、収納性を重視する方にも向いています。

カーボンもアルミと同じく軽量で持ち運びやすいメリットがある一方、価格が高額傾向です。

丈夫さを求めるなら、上記4種類の他にジュラルミン製のキャンプ用椅子もあげられます。
ただしカーボン以上に高額の商品が多いので、購入は慎重に判断しましょう。

耐荷重で選ぶ

3つ目のポイントは、耐荷重を目安に選ぶことです。
体重をかけて使用するキャンプギアは、安心して使えるように耐荷重をチェックする必要があります。

キャンプ用椅子は、耐荷重80kg程度となっているものが多い傾向です。
中には100kg以上の椅子もあるので、体格ががっしりとしている方でも自分に合った商品を見つけられます。

耐荷重が記載されていないものは、安全のため購入を避けたほうが無難です。

その他の機能で選ぶ

4つ目は、機能面で選ぶことです。

椅子としての特徴だけではなく、プラスアルファの機能や特徴を重視して選ぶ方法もおすすめです。

たとえば、下記の機能を有するキャンプ用椅子も販売されています。

・座面の回転機能
・リクライニング機能
・ひじかけ付き
・ドリンクホルダー付き

座面の回転機能は、座ったまま向きを変えられるようになっています。
焚火の番をしつつ、横にちょっとしたテーブルを置いて食事や調理をしたいときなど、回転機能つきの椅子が役立つ場面は少なくありません。

リクライニング機能は、座面だけではなく足元も含めてリクライニングできる仕組みです。
ハンモックに横たわるような、リラックスしやすい体勢をとれます。

他にもひじかけやドリンクホルダーが付属しているなど、使い勝手の良い椅子が数多く販売されています。

長時間座るなら、体重を分散できるひじかけつきや飲み物を手元にキープできるドリンクホルダーつきがおすすめです。

設営・撤収の手軽さや収納性に加えて、キャンプで便利かつ快適に使用できる椅子を選ぶと、より一層楽しく過ごせます。

おすすめのキャンプ用椅子をタイプ別に紹介

キャンプ椅子は、形状や素材、機能など選ぶポイントが複数あります。
キャンプ経験が少ない初心者の方は、何を選べば良いのか悩んでいるのではないでしょうか。

近年はリーズナブルでありつつも機能性が高い、人気のアウトドアブランドも多く登場しています。

価格や知名度にとらわれず、使い勝手の良さに注目することが大切です。

・ハイチェア
・ローチェア
・スツール
・ベンチ
・リクライニング

ここからは、上記5種類のタイプ別に、おすすめのキャンプ用椅子を紹介します。

【ハイチェア】オガワ(ogawa)アウトドア キャンプ ハイバックチェア コットン


・素材:コットン、アルミニウム
・重量:約4.1kg
・サイズ:約幅50cm×奥行40cm×高さ94cm
・収納時:約幅111cm×奥行15cm×高さ11cm
・耐荷重:約80kg

オリジナルのキャンプグッズを多く開発している日本メーカー、オガワのハイチェアです。
背もたれの高さが約43cmあり、身長のある方でもゆったりできます。

座面はコットン100%の生地を使用しており、燃えにくいので焚火シーンにも向いています。

フレームはアルミニウムで軽量に仕上げられており、一方で耐荷重80kgと十分な作りです。

ひじかけ付きなのでリラックスしやすく、自然の景色と調和しやすいシンプルなデザインも魅力です。

【ローチェア】ロゴス(LOGOS)グランベーシック ポータブルあぐらチェア


・素材:ポリエステル(PVCコーティング)、スチール
・重量:約3.4kg
・サイズ:約幅60m×奥行74cm×高さ91cm
・収納時:約幅20cm×奥行76cm×高さ14cm
・耐荷重:約120kg

ロゴスは、まもなく設立40周年を迎える、日本発のアウトドアブランドです。

ユーザーの声を反映した商品開発と自然の風景に溶け込むデザインが人気で、グランベーシック ポータブルあぐらチェアもこまかな部分に工夫がなされています。

耐荷重120kgと丈夫なつくりで、体格ががっしりとした方でも安心して使用できます。
ロースタイルの中でも低めの座面なので、小さい子ども連れにもおすすめです。

分類的にはローチェアですが、背もたれ部分がハイチェアのように高めに作られています。

付属のヘッドレストも高さ調節が可能で、ゆるやかなカーブを描くひじかけは、あぐらをかくときに膝が当たらないように配慮されています。

【スツール】ヘリノックス(Helinox)タクティカルスピードスツール


・素材:ナイロン、アルミ合金
・重量:約575g
・サイズ:約幅36cm×奥行26cm×高さ25cm
・収納時:約幅44cm×奥行10cm×高さ10cm
・耐荷重:約100kg

手軽に使いたい方におすすめなのが、スツールタイプです。
バンジーコードでポール同士がつながっているので、組み立て手順を覚える必要はなく、開くだけで設営できます。

コンパクトなうえ超軽量なので、荷物に加えてもかさばりません。

バックパックのみにギアをまとめたい方など、荷物を少なくしたいソロキャンプ層におすすめです。

【ベンチ】DOD グッドラックソファ


・素材:ポリエステル、アルミ合金
・重量:約5.5kg
・サイズ:約幅100cm×奥行50cm×高さ74cm
・収納時:約幅100cm×奥行13cm×高さ67cm
・耐荷重:約160kg

DODのグッドラックソファは、実用性に加えて快適性も重視したい方におすすめです。

ひじかけ部分は木製カバーもついており、全体的におしゃれなデザインです。
座面にはクッションカバーがついているので、キャンプ場でも快適な座り心地で過ごせます。

ベンチタイプは構造上、フレームサイズが車載時のネックとなりがちです。

DODのグッドラックソファは車載時のデメリットも考慮しており、クッションカバーを取り除いて車に積めば、棚として使用できるようデザインされています。

【リクライニング】コールマン(Coleman) インフィニティチェア


・素材:ポリエステル、スチール
・重量:約8.8kg
・サイズ:約幅92cm×奥行69cm×高さ110cm
・収納時:約幅15cm×奥行69cm×高さ90cm
・耐荷重:約100kg

幅広い分野でアウトドアグッズを販売しているコールマンの、人気チェアです。
耐荷重100kgまでなので、がっしり体型の方でも安心して使用できます。

コールマンのインフィニティチェアの特徴は、設営しやすさとリラックスしやすさを両立していることです。

「3秒設営」を売りとしており、折り畳まれたフレームを広げるだけで手軽に設置できます。
一方でリラックスもしっかりと追求されており、座ったままリクライニングできる利便性もあります。

アマゾン限定のカラー(イエロー)もあるので、周囲と被りたくない方は検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

キャンプ用の椅子は、どのようなシーンで誰と使うのか、収納や機能など何を重視するのか、多角的に考えて選びましょう。

焚火を楽しみたいなら、燃えにくいコットンなどの素材がおすすめです。

ソロキャンプで荷物を最小限にしたいなら、コンパクトなスツールタイプや軽量なアルミフレームの椅子を検討しましょう。

同じタイプでもメーカーによって特徴が異なるので、機能面もチェックして選ぶとよりリラックスできる椅子と出会えます。

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