ここ数年、全体的に需要が増加しているアウトドア業界の中でも、特にソロキャンプへの注目が集まっています。
ソロキャンプとは、その名のとおりソロ(ひとり)でキャンプを楽しむスタイルのことです。
- ソロキャンプの魅力とは?みんな何を楽しんでる?
- ソロキャンプに必要な道具とは?
- キャンプ用品はいくらくらい?各道具の費用感とは
今回はソロキャンプに興味がある方へ、上記3つのポイントを中心に、ソロキャンプの魅力や必要な道具を紹介します。
ソロキャンプの魅力はその自由さにあり!
ソロキャンプは、ひとりでアウトドアを楽しみたい、自然にゆっくり癒されたいという方におすすめです。
大自然の中、ひとりでゆったりと静かな時間を過ごすという贅沢な気分を味わえます。
多くのソロキャンパーが、その魅力としてあげるのは、次の3つです。
思い立ったらすぐに行ける気軽さ
ソロキャンパーは、ひとりで行くからこその気軽さがあります。
家族や友人と出かけるレジャーも楽しいものですが、全員の予定を合わせるのは容易ではありません。
ひとりだけ予定が合わなかったり、全員が合わなかったりと、妥協点を見つけなければならないケースも多いのではないでしょうか。
一方のソロキャンプは、同行するメンバーの予定を確認する必要がなく、思い立ったらすぐに出かけられます。
キャンプ場によっては当日でも予約を受け付けてくれるところもあり、前日の夜に思い立って勢いで出かける、ということもできるのがソロキャンプです。
自分のこだわりを追求できる
仲間や家族とするキャンプは、行先や道具に制限がつきものです。
自然を感じられる野営地が良いと思っても、女性が多かったり小さな子どもがいたりすると、設備の整ったキャンプ場のほうが候補となります。
ギア(道具)も家族用となれば、高価すぎるものや個性的なものは「使いにくい」と反対されるでしょう。
一方、自分しか参加しないソロキャンプなら、好きな場所で、好きなギアを好きなように使ったこだわりのキャンプができます。
高価なギアを揃えるのも、あえて少ないギアで不便さを楽しむのも、自分の思いどおりです。
泊まりではなく、デイキャンプでも楽しめる
キャンプだからと、必ず泊まる必要はありません。
特にソロキャンプを初めて体験する方は、最初から泊まりの予定を立てるのに勇気がいるのではないでしょうか。
まずは気軽に、デイキャンプから始めるのもおすすめです。
ひとりで設営を楽しんだり、キャンプ飯を体験したりするだけでも十分楽しめます。
設営は難しいものですが、デイキャンプで少しずつ慣らしていけば、スムーズに作業できるようになります。
ギアの組み合わせや設営のレイアウト、さまざまなスタイルをデイキャンプでまずは試して、気に入ったパターンが見つかってから、じっくり1泊キャンプを楽しむのも良いでしょう。
ソロキャンプで必要な道具一式と値段帯を紹介!
これからソロキャンプを始めようとする方の中には、キャンプギアに詳しくない方も多いはず。
家族や仲間と使用していたものでは設営が困難かつ、使い勝手が悪いため、ひとり用の道具一式を揃えることをおすすめします。
そこでここからは、ソロキャンプに必要な道具一式と、それぞれの平均的な価格帯を紹介します。
ソロ用~2人用のテント
まず欠かせないのが、ソロキャンプに適したサイズのテントです。
設営の難易度や持ち運びやすさも考えると、ソロ用~2人用のサイズが適しています。
テント選びは、サイズの他に形状や素材も決める必要があるため、以下のポイントを考慮して自分に最適なものを選びましょう。
- 使うシーン(キャンプ場のタイプなど)
- サイズと重量
- ダブルウォールかシングルウォールか
- 設営や撤去の難易度
オートキャンプ場で使用するのか、野営なのか、また宿泊をするのかデイキャンプにするのかで、使いやすいテントの形状も異なります。
焚火を楽しみたいなら、火が燃え移りにくいTC素材やコットンのものを選びましょう。
ひとりで持ち運ぶことも考えると、サイズだけではなく全体の重量も考慮したいところです。
シングルウォールのテントは計量で持ち運びやすい一方、ダブルウォールに比べると結露しやすいため、設営場所によってはテント内が濡れてしまいます。
設営や撤去がしやすい、ドームテント、ワンポールテント、ツーポールテントあたりがおすすめです。
テントの種類や素材などで大きく変わりますが、ソロ用~2人用で予算14,000円程度あれば平均的なものを購入できます。
シーズンに合った寝袋(シュラフ)
宿泊するときに欠かせないのが、寝袋(シュラフ)です。
寝袋はマミータイプと封筒タイプの2種類が主流ですが、それぞれメリット・デメリットがあります。
<マミータイプ>
その名のとおり、ミイラ(マミー)のような形状をした寝袋です。
ミノムシにも似ており、体にぴったりと沿うラインのため保温性が高く、コンパクトな収納サイズで持ち運びやすい特徴があります。
一方で、足の部分は狭く、人によっては窮屈に感じやすい構造です。
<封筒タイプ>
一般的な茶封筒のような形状をした寝袋です。
最近は端までジッパーがついているタイプも多く、全開にすると1枚の布団のように使用することもできます。
スペースに余裕があり開放的な一方で、収納サイズが大きくなる点に注意しましょう。
また、保温性が低く、シーズンによっては寒さを感じやすくなります。
寝袋は、シーズンごとに使い分けることを前提に選ぶこともポイントです。
夏・秋は3シーズン用、冬・初春は冬用のものを使用すると良いでしょう。
予算は各シーズン用で、それぞれ20,000円程度あれば十分です。
シュラフの下に敷くためのマット
テント内の寝心地を向上させるためにも、地面からの寒気を防ぐためにも、シュラフ(寝袋)下に敷くマットが必要です。
エアマット・インフレータブルマットなど複数の種類があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
- エアマット:寝心地が良く持ち運びやすいが断熱性は良くない
- クローズドセル(ウレタン)マット:断熱性・耐久性が高いが寝心地はイマイチ
- インフレータブルマット:ごく平均的な寝心地・断熱性だが耐久性は良くない
- 銀マット:最も安価だが機能はイマイチ
たとえば寒い冬は断熱性に優れたクローズドセル(ウレタン)マットを使い、暖かい季節はエアマットを使うなど、気温に合わせて使い分ける方法がおすすめです。
価格帯は銀マットなら1,000円台もありますが、その他の素材は3,000円程度は見ておきたいところです。
焚き火台やバーナーなどの熱源
キャンプ飯を調理するにも、醍醐味の焚き火を眺めてゆっくりと流れる時間を過ごすにも、焚き火台やバーナーなどの熱源が欠かせません。
メディアでキャンプが取り上げられるときは、地面の上に直接焚き火を設置するケースがありますが、キャンプ場によってはマナー違反となります。
楽しく焚き火を楽しむために、専用の焚き火台を用意しましょう。
焚き火台といっても、ソロキャンプ向けの小ぶりのタイプも販売されているため、持ち運びで苦労する心配はありません。
調理用のバーナーは、ガスを使用したタイプがもっとも一般的です。
荷物をコンパクトにまとめたい方は、焚き火台とグリルが一体化したタイプも検討してはいかがでしょうか。
焚き火台はソロキャンプ用の小ぶりなタイプで5,000円程度、バーナーはガス式で7,000円程度のものが多く販売されています。
LEDライトやオイルランタンなどの光源
夜間の安全性を確保するためには、LEDライトやオイルランタンなどの光源も必要です。
手軽かつ長く使えるうえ、明るさが安定しているのはLEDライトです。
200~500ルーメン程度の明るさのものを購入すれば、光が強すぎず弱すぎない、ちょうど良い明るさで過ごせます。
キャンプならではの雰囲気を楽しみたいなら、オイルランタンにも挑戦してみてはいかがでしょうか。
オイルランタンは芯の太さで明るさが変わり、主流の平芯7分芯を選べば、キャンプに十分な明るさがあります。
手入れのしやすさを考えたらパラフィンオイルですが、高価なため灯油を使用することも検討したいところです。
相場はLEDライトで4,000円程度、オイルランタンも4,000円程度のものが販売されていますが、テーブルランタンなど小型タイプなら3,000円前後のものもあります。
使用目的にマッチした材質のクッカー
キャンプ飯の調理に必須となるのが、クッカーです。
主な材質はステンレス、アルミ、チタンの3種類があり、それぞれ以下の特徴があります。
- ステンレス:熱伝導率と重量は良くないが耐久性に優れている
- アルミ:耐久性は高くないが、熱伝導率が高く価格が安い
- チタン:熱伝導率は低く価格は高額だが、軽量で扱いやすい
熱伝導率の良さを重視するなら、アルミのクッカーから試してみるのがおすすめです。
一般的なソロキャンプ用のクッカーなら、ステンレスで5,000円程度、アルミなら3,000円程度で購入でき、チタンは7,000円以上のものが多く販売されています。
それぞれの高さを合わせたテーブルと椅子
テーブルと椅子を購入するときは耐久性や価格に加えて、それぞれの高さが合っているかどうかもチェックしましょう。
高さがあっていないと使い勝手が悪く、場合によってはテーブルに置いた道具を取るために何度も立ち上がったり腰を浮かせたりしなければなりません。
ゆっくりと椅子に座って過ごせるよう、テーブルと椅子の高さを合わせて購入しましょう。
価格の目安は、テーブルと椅子セットで10,000円程度あれば十分です。
まとめ
ソロキャンプはひとりで設営するのが大変な一方で、その不便さを楽しむ醍醐味があります。
持ち込むキャンプギアも、選ぶキャンプ場も、何をするかも自由に決められるソロキャンプで、ゆったりと日頃の疲れを癒してはいかがでしょうか。
最初から本格的なソロキャンプは難しいと感じたら、デイキャンプで設営や撤去の練習から初めてみるのもおすすめです。
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