山を買って儲ける! そんな活用法を紹介します

以前は不動産の中でも山林がもっとも活用が難しく、収益化の方法が少ないと言われていました。

近年はニーズの多様化も影響して、山林の購入および収益化が注目を集めています。

  • 山を買って儲ける方法は何があるの?
  • 山を購入するときに注意することはある?
  • 山の購入や維持にかかる費用はいくらくらい?

ここでは、上記3つの疑問に答えるように、山林のさまざまな活用方法や購入時のポイントを紹介します。

山を買って儲けられる活用方法5選

日本の土地は大きく分けると国や自治体が所有する共有地と、個人で所有する私有地の2種類です。
私有地では、消防法上の危険がなければ、持ち主が自由に利用したりルールを決めたりできまるため、収益化を目指すことも不可能ではありません。

現在のニーズを考慮すると、山を買って儲けるための方法は、以下の5通りです。

  • 山を買って林業を始め木材を売る
  • 山林を切り開き、太陽光発電を設置する
  • 山林を切り開き、キャンプ場を開業する
  • サバイバルゲーム用のフィールドとして貸し出す
  • マウンテンバイク用のフィールドとして貸し出す

ここからは上記の方法について、それぞれ詳しく解説していきます。

山を買って林業を始め木材を売る

山を買って儲ける代表的な方法といえば、やはり林業でしょう。

林野庁が2021年に発表した資料「令和2年度森林・林業白書」によると、国産木材の需要は近年増加傾向にあります。
国内ではスギ・ヒノキの素材価格は下落傾向がありつつも、木材チップの価格は上向きを見せており、更に近隣アジア諸国を中心とした輸出需要も好調です。

そのため今から林業を始めて木材を売る場合も、ある程度の売上は期待できるでしょう。

しかしまったくの素人が1から始めるとなると、技術的に容易とは言えません。
伐採や運搬のためのコストもかかります。

また、現在は需要が見込めても将来の長期的な需要があるとは限らず、林業一本で収益化を目指すには、リスクも視野に入れた計画や対策が求められます。

山林を切り開き、太陽光発電を設置する

林業と同じく、知名度の高い山林活用方法が、太陽光発電の設置です。
近年は電気自動車やオール電化住宅の需要も増え、電気料金が高騰傾向にあることから、高い収益を期待している方も多いでしょう。

ここで注意したいのが、使用者に請求される電気料金が高騰しつつある一方で、電気の買取価格そのものは下落傾向にあることです。
太陽光発電を設置するためには発電量を確保するために木々の伐採や整地、設備の購入費など莫大な費用がかかります。

投資額に対して十分なリターンが見込めない現状、太陽光発電を新たに設置するかどうかは慎重に検討したほうが良いでしょう。

また近年は、太陽光発電のために山林を切り開いたことが原因の、土砂災害も多く発生しています。
万が一下流に人家があった場合は、賠償責任に問われるリスクもあります。

山林を切り開き、キャンプ場を開業する

近年のアウトドアブームにより、キャンプ場の需要が高まっています。

山林を切り開いてキャンプ場を開業すれば、一定の収益が期待できるでしょう。
ただし注意しなくてはならないのが、営業内容や開業方法によっては、さまざまな許可や資格が必要となることです。

具体的な例と必要な許可や資格は、以下のとおりです。

  • 1ha以上の面積を伐採する:林地開発許可
  • コテージなど設備を設置する:旅館業営業許可
  • 料理や食材を提供する:飲食店営業許可・消防署への届出
  • 貯水槽や井戸水を使う:水質検査の実施
  • 瓶や缶に入ったアルコールの提供:酒類販売業免許

このように、集客性を高めようとさまざまなサービスを取り入れたキャンプ場を開業する場合、多くの許可や資格が求められます。
許可や資格の取得といった手間を避けたい場合は、設備を設置しない自然な状態のままでキャンプ場として貸し出すことを検討しましょう。

ただし個人で何の設備もないキャンプ場を開業しても、集客できるのか、山林の手入れや管理業務は誰がやるのか、と課題は少なくありません。
キャンプ場を開業する場合は専門家にサポートを依頼するか、業者に営業を代行してもらうことをおすすめします。

サバイバルゲーム用のフィールドとして貸し出す

山林の地形を活かして、サバイバルゲーム用のフィールドとして貸し出す方法もありますが、注意しなければならないのが「そのままの状態では人気が出にくい」ことです。

すでに数多くのフィールドが屋内・屋外の両タイプで全国各地に開業している現状、個性的なものでなければ集客は厳しくなります。
サバイバルゲームを楽しむ層は、フィールドにこだわりを持つ人も多く、単調な山林よりもエリアごとに変化を見せるフィールドのほうが喜ばれるため、専門的な工事が必要です。

また、サバイバルゲームならではのスポット、セーフティーエリアや、利用者用の更衣室、トイレなどの設備も設置しなくてはなりません。
専門知識と相応の費用がなければ、利用者が来るようなフィールド作りは難しいでしょう。

ゲーム用の銃を試し撃ちするためのスペース(シューティングレンジ)だけを設置する手もありますが、BB弾の回収や安全対策のための網、的の設置など、こちらも費用や手間を要します。

マウンテンバイク用のフィールドとして貸し出す

幅広い層に人気のマウンテンバイクを楽しめるよう、山林を専用のフィールドとして貸し出す方法もあります。

山林特有の悪路を楽しむ層もいますが、一定の集客を狙うのであれば、トレイルビルドと呼ばれる専用コースの設置も検討したほうが良いでしょう。
また、マウンテンバイク用のフィールドとして貸し出す場合は、それなりの面積と走るための道が必要です。

しかし知識や技術のない素人が道を作るために広範囲の伐採を行うと、土砂災害などの自然災害リスクが上がるおそれがあるため、慎重に検討しなくてはなりません。
自作が難しい場合は、相応の費用がかかりますが、マウンテンバイク用のフィールドを作る専門家(トレイルビルダー)に依頼する方法もあります。

山林を購入する際に知っておきたいこととは

山林によっては、都市計画法や宅地造成等規制法など、なんらかの法律や条例で造成・伐採に制限がかけられている場合があります。
まずは自治体に、購入を希望する山林に制限はないか確認してみましょう。

その他、山林の購入前に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。

山林を購入する際に必要な書類は?

山林は所有者から直接購入する方法の他、山林を専門に取り扱う会社や不動産会社などから購入する方法もあります。

基本的に必要な書類やアイテムは、以下の4つです。

  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類
  • 実印

また、購入後は山林のある土地の自治体へ所有者が変わったことを知らせるための手続きと、所有者届出書などの書類を用意します。

山林を購入する際に必要な費用は?

山林を購入するときは、代金の他にさまざまな費用が発生することをあらかじめ理解しておきましょう。

たとえば以下の費用が発生します。

  • 土地の費用
  • 事務手数料
  • 仲介手数料
  • 印紙代
  • 登記諸費用
  • 不動産取得税

登記諸費用は司法書士に登記手続きの代行を依頼したときに支払う報酬や、登記時に発生する登記免許税などです。

不動産取得税は不動産を取得したことに対して課される地方税であり、登記免許税は登記したことに対して発生する国税、という違いがあります。

山林を維持するために必要な費用は?

山林を購入した後も、維持するためにいくつかの費用が発生します。

主な費用は、以下の2種類です。

  • 固定資産税
  • 山林の管理にかかる費用

ただし一部の山林は、土地の価格や固定資産税の金額が低いため、固定資産税が免除されることもあります。
自治体によって判断が分かれるので、所有する山林が免除対象になるのかどうは、直接自治体に確認しましょう。

山林の管理にかかる費用は、山林の状態や用途によって異なります。
たとえば木を伐採して木材として売却する事業を行う場合、造林・育林にかかる費用や伐採費用が生じます。

木材を収益化しない場合も、土砂災害などのリスクを軽減するための整備費が必要です。

元手をかけずに儲けたいなら、野営地としての貸し出しがおすすめ

山林はさまざまな方法で収益化できますが、状態や立地によって用途が制限されたり、希望する事業を始めるには相応の初期費用や運営費がかかったりします。

少しでも初期費用を抑えたい、元でをかけずに儲けたいという方は、最低限の整備だけを行い、野営地として貸し出す方法がおすすめです。
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